昨日の土曜は、図書館での「読み聞かせ」担当日でした。
今回はメンバーの一人がお休みだったので、私は二冊読みました。
他の仲間の一人は、浅草での和太鼓の発表会の後、間に合うように急いで駆け付けてくれました。
お話ルームは定員制なので、中に入れなく、外で聴いてくれる子供たちにもよく見えるように、大きめでインパクトある絵の作品を毎回選ぶようにしています。
お天気も良かったせいか、昨日はたくさんの親子の方々が部屋の外でも聴いて下さっていました。
『ルッキオとフリフリ おやしきへいく』(作/庄野ナホコ/講談社)
「ルッキオとフリフリシリーズ」第三弾。
一度見たら忘れられない独特の画風が人気の庄野ナホコさん。
こちらの「ルッキオとフリフリシリーズ」は、台詞も面白く、一度読んでみたいと思っていました。
兄貴分のルッキオと子分のフリフリ。でこぼこコンビである二匹の猫が繰り広げる、愉快なお話です。
大好きなマグロなどのごちそうが食べられると思い、張り切ってお屋敷の面接に出向く二匹。
兄貴分のルッキオと違い、気弱なフリフリは、お屋敷の奥様の前に出ると緊張でしどろもどろに。
そんなフリフリを色々調べる奥様が、最後にフリフリを抱き上げようとしたとき、フリフリの恐怖心が爆発。
叫び声をあげるフリフリのど迫力の顔。ネタバレになるのでUPしませんが、その見開き1ページの顔の絵には思わず笑ってしまいます。
その場面では子供たちからも笑い声が聞こえてきて、読んでる私も満足でした(笑)。
この絵本に出て来る、フリフリの独特なその顔が、佇まい含めて何ともシュールで好きです。お屋敷の奥様も、そんなフリフリがとても可愛いと思ったようでした。
ルッキオのことを「あにき~」と呼ぶその口調から、昔のドラマ『傷だらけの天使』を、今回の読み聞かせでもまた思い出してしまいました。
この絵本は、パープルやグリーン、ピンクなど、背景画のその色使いに品の良さとセンスを感じ、そこも気に入っています。
二匹で食事している場面でも、こちらのように一部分が綺麗なレース柄になっていたり。
猫といえば、寅年の今年初め、図書館の児童書オススメのコーナーでは、一斉に猫関連の絵本が並んでいました。
私は昔から犬派ですが、猫好きブロガーさん達の、可愛い猫が登場している記事を拝読しているうちに、だんだん猫好きになって来ました(^o^)丿
『ねるじかん』(作/鈴木のりたけ/アリス館)
ユニークで遊び心がつまった作風で人気を博している、鈴木のりたけさんの、これまたシュールで楽しい絵本です。
最初のページに、「想像力がたくましい子供達と、寝かしつけに奮闘する大人たちへ」との言葉が記されているように、お母さんが男の子を寝かしつける場面から始まります。
「さあ、ねるじかんですよ。
こんなよるおそくまで、ひとりでおきてあそんでて、なにかあってもしらないよ。」
でも男の子の枕もとには、恐竜のおもちゃや魚の本などが散乱し、それらで遊んでなかなか寝ようとはしません。
そのうち、部屋のドアが「ぐにゅぅぅぅ」と曲がったり、壁が「うねうね~」とゆがんで来たり、窓の外からは魚の飛行船が飛んで来たり、手足の生えたポストが電線を伝って駆けて行ったり、迷子の恐竜が泣きながら現れたり…
と、次々と不思議なことが起こります。
これは全て、男の子の夢の中で起きたことだったのかな?と思いつつ、でも朝になったら、家の前の道にあるはずのポストが無かったりで面白いです。
特に、真夜中の空と町の様子は、美しくも摩訶不思議な世界で惹きつけられます。
その夜と、朝の町の様子との細かな違いを探すのも楽しくて。
最後のページには、作者から読者への質問コーナーもあり、
「最初のページに猫がいます。どこかな?」
「夜の町を空から見たページに、ポストは何人いるでしょう?」
「『とんでもない』の絵本は、何回出て来たでしょう?」などなど、それらを探しながらもう一度見てみるのも楽しいです。
この同じく鈴木のりたけさんの『とんでもない』も面白そうなので、そのうち読んでみようと思いました。
どちらも、大人も楽しめる絵本でした。
自分が楽しいから読んだっていうのもありますが('◇')ゞ
今は、こちらの『へいわってすてきだね』(絵・長谷川義史)という絵本も心に染みオススメです。