つるひめの日記

読書、映画、音楽、所属バンド等について日々の覚え書き。

絵本『みんなにやさしく』『ちいさなあなたへ』『モーション・シルエット』

絵本三作品の紹介です。

後の二作品は、大人へのプレゼントにもぴったりです。

『みんなにやさしく』

(パット・ズィトロウ・ミラー 著/ジェン・ヒル 絵/ドリアン助川・訳)

先月、小3の教室で読んだ絵本です。

道徳的な絵本は好みではなく、読み聞かせでも、読むつもりはなかったのですが、この絵本はなんだかいいなぁと思いました。翻訳がドリアン助川さんってこともあり。

 

優しさや笑顔は、確かに連鎖していく。

自分の知らないところで、地球の反対までも、どんどん広がって行くということは、今までも見聞きしてきたことなので、私もそれを信じています。

この絵本はそれをやさしい言葉で教えてくれます。

 

クラスメートのタニーシャが、服にグレープフルーツジュースをぶちまけてしまい、新しい服が台無しに。それを見て、クラスの皆は笑います。

とっさに主人公の女の子は、「むらさきは、私の好きな色よ。」と声をかけたら、タニーシャは教室を飛び出して行ってしまいます。

主人公の「私」は、その時どうすれば良かったのかと、やさしさについて、色々思いを巡らせます。

やさしさって、誰かのためにすること。それはお手伝いをすること。気遣うこと。

それは簡単なことなのかもしれない。でも難しいときもいっぱいある。

「私」にできることは、次の絵の授業のときに、タニーシャの隣に座ることだったのかな。

主人公の女の子のように、級友などに対して色々考えてあげられる人がたくさんいたら、この世の中はもっと住みやすくなるのだろうと思います。

 

主人公のママは、「一番手っ取り早い『やさしく』は、みんなの名前をきちんということよ。」って教えてくれたそう。

「こんにちは!○○さん。」と道で会う知り合いたちに、その名前と一緒に挨拶する「私」。

私には小さなことしかできないかもしれないけど、それは他の人がする小さなことに繋がるかもしれない。

小さなことが一緒になって、何か大きなことに繋がっていく。

それはどんどん大きくなって、「やさしく」は学校からあふれ出し、町や国中、世界中に広がり、そして、タニーシャと私のところまで戻って来る。

そしてまたやさしくなれる。

何度でも、また微笑みあえる。

という女の子の言葉が、その絵と共に心に響いてきました。

この絵本の最後のページは、とてもほっこりする心温まる絵なんです。

 

私も主人公の女の子と同じように、小さい頃、自分が良かれと思ってかけた声が、かえってその子を傷つけてしまったことを覚えています。

いとこたちと遊んでいて、「はないちもんめ」の遊びをしようと誰かが言って、一緒にいた私の従弟は、交通事故で片腕が無かったので、「○○ちゃんは手が繋げないから、他の遊びにしよう」と私が言ったら、その従弟が「何でそんなことを言うんだ!」と急に怒り出してしまい。

その時は何て言えば良かったのか、小さいなりにも、その後もしばらく考えてしまいました。

その従弟は、片腕でも水泳など頑張って、その後、小学校でも水泳大会で優勝したりしました。

この絵本の主人公の思いから、その時のことを思い出しました。

ところで「はないちもんめ」って、私と同世代か、それ以上じゃないと知らない遊びじゃないかな~と。^^;

「勝ってうれしい はないちもんめ 負けてくやしい はないちもんめ」から始まる歌、今でも覚えていますが、「あのこが欲しい このこが欲しい 相談しよう そうしよう」と言って、相手チームから、自分たちの方に入って欲しい子を選ぶなんて、今ならイジメに繋がりそうな気がする。(^▽^;)

 

『ちいさなあなたへ』(アリスンマギー・作/ピーターレイノルズ・絵)

アメリカの作家で、原題は『Someday(いつか)

かなり前に、古本市場で購入した絵本です。

パステル調の優しい絵と、シンプルな言葉で綴られています。

こちらの絵本はご存じの方も多いかも知れませんが、「母の日」にちなんで、子供たちというより、お母さん方に聞いてもらいたく、今月の図書館での読み聞かせで、読んでみたいと思っていました。

本の見返しに、「すべてのお母さんと、その子供たちに」と書かれています。

ストーリー的には、特に、娘を持つお母さんの心に響くのかも知れませんが、男女関係なく、親の立場としても、親に思いを馳せる子供の立場としても、心に刺さる絵本だと思います。

出産祝いにも、また、生まれ育った実家を離れる方へのプレゼントなどにもぴったりとも思いますが、別にそうでなくても、自分のそばに置いておきたい一冊です。

内容は、赤ちゃんが生まれた場面から始まる、お母さんから娘へのメッセージになっています。

所々、抜粋すると…

はじめてゆきがふったひ そらへむけてだきあげた。

いつのまにやら あなたはおおきくなって

わたしのあかちゃんは わたしのこどもになった。

いつかあなたもとびこむのだろう ひんやりする みずうみのみずのなかへ。

うれしくてたのしくて ひとみをきらきらかがやかせるひが きっとある。

しんぞうがはりさけそうになるまで はやくとおくへ かけていくひもあるだろう。

かなしいしらせに みみをふさぎたくなることも あるだろう。

やがて せいいっぱいてをふりながら しだいにとおざかっていく

あなたをみおくるひがやってくる。

あなたはふりかえり、あんなにおおきかったいえが 

とてもちっぽけにみえることに おどろくだろう。

いつかあなたも たくましくなったそのせなかに

ちいさなおもさを せおうときが くるかもしれない。

そうしていつか、ながいとしつきのはてには、

あなたじしんのかみも ぎんいろにかがやくひがやってくる。

読み聞かせの練習をしていた時、このラストのページは特に胸に迫って来て、何回読んでも声が詰まってしまい、ちゃんと読めなくなってしまうんです。

でも読み聞かせ当日は、すらすら読めてほっとしました。

この日は、お母さん方6人ほどと、幼児から小学生低学年くらいのお子さんたちが聞きに来て下さってました。

こちらの作品は、子供さんにはまだ理解できないかも知れませんが、前列の真ん中に座っていた小学生の女の子が、真剣な眼差しで食い入るように聴き入ってくれていました。

いわさきちひろのこの絵は、もう30年以上壁に飾っています。)

『モーション・シルエット(かげから生まれる物語)』

(作かじわらめぐみ ・にいじまたつひこ)

こちらは、大人向けプレゼントに最適と、昨年テレビで紹介されていた絵本。

先月、長男のパートナーへのお誕生日に贈りました。

2015年度、「世界で最も美しい本コンクール」で銅賞を受賞したそうです。

飛び出すしかけ部分に光を当てて、影の動きを楽しむ、大人向け絵本です。

右頁から光をあてると樹木の形に、左側からだと雷の形に光が変化し、二通りの物語を楽しむことが出来ます。

(先月届いたときに、お礼とともにこの写真を送ってくれました。)

 

では最後に、お気に入りの爽やかな曲を♪

NHK ドキュメンタリー「Dear にっぽん」テーマ曲、『魔法みたいに』(寺尾紗穂

youtu.be

 

昔、苗で買ってきて植えたミニバラが、今年も綺麗に咲きました🌸