一昨日の土曜日は、月一回図書館でやっている読み聞かせの日でした。
オススメの絵本をブログで紹介するのって、難しいです。
何故なら、絵を写真でたくさん紹介しないとその絵本の良さが伝わりにくいかなぁと思ってしまい、そうすると著作権に引っかかってしまうのでしょうから。
でも、ほんの数ページ試し読み出来る絵本販売サイトもあるようなので、それくらいなら大丈夫かなと思い、土曜日に読んだこの二冊を紹介したいと思います。
一冊目は、『いっぽんみちをあるいていたら』(作・絵 市居みか)
読み聞かせ絵本を撰ぶ時には私は基本、絵の色彩が綺麗でインパクトがあり、面白い内容のものを選ぶようにしていますが、この絵本も読んでいたら、皆に笑ってもらえ、こちらも楽しみながらつい調子に乗っていつもより抑揚を付けて読んでしまいました。
この絵本は、とことこと男の子が一本道を歩いていると、様々なユニークな人や猫に次々出会います。
作者の市居みかさんの後書きにも、共感する言葉がたくさんありました。
抜粋すると・・・
昔から一本道に心ひかれていました。(中略)この本の男の子は、一本道で色々なへんてこな人や動物に出会います。ただそれだけのお話ですが、人生にもこれに似たようなところがあるんじゃないかと思ったりします。色々な人に出会いながら、みんな今日も、何が先に待っているか分からない自分一人の一本道を歩いているんじゃないかなぁと思うのです。
絵本に出て来る一本道を、人生の歩みにも例えているところがいいですよね!
この男の子のように、私も次々とユニークでへんてこな人達に出会ってみたいものです。
お前もその中の一人だよって声が聞こえてきそうですが、変なところが一つも無い完璧な人間は一人もいないわけですから。
もう一冊は、『平和ってすてきだね』(詩・安里有生 絵・長谷川義史)
この絵本は、沖縄県与那国島の住んでいた当時6歳だった安里有生君が、2013年沖縄県「平和の詩コンクール」で最優秀賞を受賞をした作品に、イラストレーターの長谷川義史さんが絵を描いて絵本になったものです。
慰霊の日の式典で、安里君がこの詩を朗読する姿に、沖縄のおじい、おばあは涙を流したそうです。
小学校1年の少年が書いた平和への思い。純粋で、素直で、力強い、真っすぐな願いの詩を、今の日本に、そして世界の人々に伝えたいとの、長谷川義史さんの切なる願いが後書きに記されています。
長谷川さんの絵も、安里君の気持ちに寄り添っているような、素朴でとても素晴らしいのです。
「へいわってなにかな。ぼくはかんがえたよ。おともだちとなかよし。かぞくがげんき。えがおであそぶ。ねこがわらう。おなかがいっぱい。」と詩は始まり、平和や戦争の恐ろしさにについて考えた言葉が続いていきます。そしてこの頁が詩のラストになります。
この二冊目に読んだ『へいわってすてきだね』については、会が終わってから同じ読み聞かせの先輩から、「小さい子供達には平和って言葉は意味が分からないよ。今は親御さん達も特に教えないだろうから」と言われましたが、「例え右耳から左耳に消えて行ってもいいんですよ。その一瞬でも何かを感じた子がいたかも知れないですし。」と返しました。一緒に聴いていた親御さんや小学校に上がった子には少しでもこの絵本の願いが伝わったのではと思うので。
この絵本に限らず、絵本って大人にこそ必要だなと思います。
平和な時代に生きていると気が付かない当たり前の事が、この詩を読むことで改めてありがたみを感じることが出来ました。
この詩を小学1年の子が書いたなんてびっくりですが、「ねこがわらう。」って部分がまた可愛くて、その猫の絵も可愛いのです。
一昨日は夏休みに入ったばかりなので、いつもよりたくさんの子供達がお話ルームに聞きに来てくれました。
当時の慰霊の日の式典で、安里君がこの詩を朗読する動画があったので、全文に興味がありましたら是非見てみて下さい。
読み聞かせが終わった後は、ほぼ毎年行っている足立花火大会に行ってきました。
凄い人混みでしたが、心配されていた雨も降らずとても綺麗でした✨