絵本『うしとざん』(ネタバレあり)
先週土曜、「読み聞かせ」で読んだ絵本は、こちらの『うしとざん』(高畠那生・作)。


高畠那生さんの作品は、以前『だるまだ!』や『まねきねこだ!』を読んだときからファンになった。
こちらの作品もシュールで奇想天外な発想が面白く、高畠那生ワールドが炸裂していてる。今回も、パラパラ目を通しただけで気に入ってしまった。
昨年は丑年だったためか、一昨年の暮れに発売。
「本当は、昨年読めば良かったんですが。」と仲間に言ったら、「読み聞かせの記録によると、12月26日に明日はクリスマスという内容の絵本を読んだ人もいたから、別にいいんじゃない?」と言われ、思わず笑ってしまった。
その絵からは、小人が牛に登っているようにも思えるし、牛の背中をだだっ広い地面に例えているようにも感じる。
登りやすい牛は、半分寝ている牛。
「なぜ牛にのぼるのかって?そんなこときいちゃあいけません。」
そうなのだ。ファンタジーの世界だから、細かいことを気にしちゃいけないのだ。
よく見ると、人間だけではなく寅も登っていたりする。
やっと頂上の牛の背までたどり着くと、ちゃっかりヘリコプターで来ている人を見て、思わず「ずるい!」と思う主人公。
牛の背中は広いから、途中から自転車を借りて走る。
お腹が空いたから、食堂「めし屋」にも寄る…
そしてラストは…
さらに子供にウケる絵が待っているけれど、ラストくらいネタバレしないようにします^^;
☆ ☆
翌日曜日、今年最初に観に行った映画は、『クライ・マッチョ』(アメリカ映画)。
今度は牛ではなく、馬がたくさん出て来る作品。
クリント・イーストウッドが監督・製作・主演を務め、落ちぶれた元ロデオスターの男が、親の愛を知らない少年とともにメキシコを旅する中で「本当の強さ」の新たな価値観に目覚めていく姿を描いたヒューマンドラマ。
1975年に発刊されたN・リチャード・ナッシュによる小説を映画化した。
(映画.comより抜粋)
監督デビューから50年、40作目となる記念作品だそうだ。
アメリカ・テキサス州でかつてロデオ界のスターだったマイク(クリント・イーストウッド)は、落馬事故以来、孤独な生活を送っていた。
ある日、元雇い主の依頼を受けて、その男の息子をメキシコからテキサスに送り届けることになる。
孤独なマイクと少年ラフォとの、心温まるロードムービーという感じだった。
その旅を通じて、二人が心を通わせていく過程や、メキシコで暫し留まった町での、酒場の女主人との交流がとても良かった。
気風が良く、思いやりあるその女主人も好感が持てたし、不良少年だったラフォも、マイクとの旅を通じて、ラストでは人間的にも成長したたくましさを感じた。
老人と少年との触れ合いを描いた作品だと『グラン・トリノ』を思い出すけれど、こちらも心に残る作品だったけど、ラストの展開が私には重過ぎた記憶がある。
昨年だったか、『運び屋』をテレビでやっていたのを観て、それがとても良かったので、90歳を超えてのクリント・イーストウッドはどんな感じなんだろうと、今回は興味津々で観に行った。
アクションシーンはほとんど無くても、その風格や佇まいからして90超えても変わらずかっこよかった。
カウボーイハットもよく似合い、眼差しや、ぼくとつとしたその語りからも人間的深みや哀愁が感じられて。
自分にとってあこがれのアメリカ西部のような、メキシコの荒涼とした景色が続く映像も良かった。
それらの風景とマッチしたカントリー音楽と、エンディングでのメキシコの曲も。
映像といえば、日が昇る場面や、乗馬の場面など、日の光を効果的に使った美しいカメラワークも印象的だった。
それにしても、ラフォが飼っていて一緒に連れて来た、マッチョという名の雄鶏が意外にも大活躍していたのには笑ってしまったな~( ´艸`)
それは原作にあったのだろうか。
それともクリント・イーストウッドのユーモアだろうか。
ハラハラ・ドキドキ感いっぱいの作品も良いけれど、こういったゆったりした時間が流れているような作品、好きだなぁ。随所にユーモアも感じられて。
作品舞台であるメキシコの、トルティーヤなどを食べるシーンも美味しそうだった。
そういえば、新年4日にバンド仲間3人で練習した後、そのうちの一人が知っていたメキシコ料理店に行った。
メキシコビールは、コップのふちに塩が付いていて、ライムを入れて飲むのだそうで、トルティーヤとも合っていて美味しかった。



(メキシコ料理店「エルトリート」)
書いていたら、また食べたくなって来てしまった(笑)
今月は観たい映画が目白押しだ(^▽^;)