つるひめの日記

読書、映画、音楽、所属バンド等について日々の覚え書き。

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ほか、映画『Get Back』情報。

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先週末、ウェス・アンダーソン監督・脚本の新作映画、『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』を観て来た。

2021年製作、アメリカのコメディ映画。

大好きな映画である『ダージリン急行』や『グランド・ブダペスト・ホテル』の監督作品だったので、公開を楽しみにしていた。

あらすじ

20世紀フランスのとある街には、雑誌「フレンチ・ディスパッチ」の編集部があり、個性的な人々が集まっていた。国際問題はもとより、アートやファッション、美食などのユニークな記事で雑誌は人気があった。だが、ある日仕事中に編集長が急死し、彼の遺言により、フレンチ・ディスパッチ誌の廃刊が決定したため、編集者や記者たちは最終号を発行する。

(yahoo!映画より抜粋)

 

作品は、編集長が急死したため、彼の遺言通りフレンチ・ディスパッチ誌の廃刊が決定。記事の最終号に載せるため、癖が強く才能豊かな記者たちによる、3つのアンソロジー記事を紹介していく構成になっていた。

プロローグは、オーウェンウイルソン演じる無鉄砲な記者が、自転車でパリの街を駆け抜けレポートする映像で、これは面白かった。

続いて、ストーリー1「確固たる名作」は、服役中の凶悪犯にして天才画家(ベネチオ・デル・トロ)について、批評家(エイドリアン・ブロンディ)が執筆。

ストーリー2「宣言書の改定」では、高潔なジャーナリスト(フランシス・マクドーマンド)が学生運動のリーダー(ティモシー・シャラメ)を書き、

ストーリー3「警察署長の食事会」では、記者(ジェフリー・ライト)が、警察署長お抱えの天才シェフを取材しながら、警察署長の息子の誘拐事件に巻き込まれる話。

 

<感想>

グランド・ブダペスト・ホテル』を観たときと同じく、動く美術館に行ってきたような、特に視覚的に満足感に包まれた作品だった。

作品に出てくる部屋、インテリア、どこを切り取っても自分好みであり、例えば、色彩を抑えた白を基調とした部屋で映える、真っ赤なコートを着て机に向かう編集者とか、ほんと絵になるなぁと心の中で感嘆しながら観ていた。

予告編にもあるように、冒頭、フレンチ・ディスパッチ誌が入っているビルの階段を、飲み物を運びながらウエイターが登って行く場面や、このビルを含むフランスの街並みの色彩、建物からして心惹かれ、序盤は作品の世界にグッと放り込まれた気分でワクワクした。

 

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因みにこの心惹かれた街並みは、昨年観た『ベル・エポックでもう一度』に出て来た、やはり素敵だった同じくフランスの街並みにも似ているなと感じた。

こちら↓

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最後の話は、途中アニメーションに切り替わったり、そのほかの話でも、モノクロ、ストップモーション映像、ジオラマ風など、様々な手法の映像が散りばめられていてその世界観が楽しめ、音楽も良かったんだけど、話の全ては一貫性のない夢を見ているようでもあった。

字幕が多くて、それを追っていたら途中睡魔に襲われ、見逃したシーンがあったのも残念だった。

この映像美とシュール感は、『グランド・ブダペスト・ホテル』並みに楽しめたし好みだったけれど、ストーリーがよく分からなかったので、私はやはり『グランド・ブダペスト・ホテル』の方が好きだなー。

 

出演俳優は、雑誌編集長を演じている懐かしのビル・マーレイはじめ、オーウェンウイルソンベニチオ・デル・トロエイドリアン・ブロディティルダ・スウィントン、レア・セドゥ、フランシス・マクドーマンドジェフリー・ライトシアーシャ・ローナンティモシー・シャラメなど。

グランド・ブダペスト・ホテル』に出演していた俳優も多く、『美女と野獣』のベル役も印象に残っているレア・セドゥは、今回、獄中の天才画家のミューズ役であり、そのモデル兼看守役。

どう見ても裸婦の画には全然見えなかったけど、そのビビッドな赤主体の色彩がずらりと並んだ絵は壮観で美しく印象的だった。

君の名前で僕を呼んで』や『レイニーディ・イン・ニューヨーク』で好演していたティモシー・シャラメも久しぶりにスクリーンで観たし、『ノマドランド』でのフランシス・マクドーマンドも記憶に新しく、豪華な出演陣だった。

学生運動グループの気の強い女子役を演じていた、リナ・クードリーも可愛いかったな。

searchlightpictures.jp

(こちらの公式サイトを参照すると、登場人物や内容など把握出来ます。)

 

 

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この曲 "Aline" は、主に最終話でかかっていたと思うけれど、この作品の世界観にぴったりだった♪

映画のストーリー順に登場人物たちも出て来て、このアニメーション・ビデオ自体がとても面白いつくりになっていて観ていて飽きない。

ジャーヴィス・コッカーが歌うこの曲は、フランスのシンガーソングライターであるクリストフによる、65年にフランスで大ヒットしたオリジナル曲のカヴァーだそうだ。

曲の解説はこちらのサイトに↓

www.udiscovermusic.jp

 

<追記>

この記事を先ほどUPしてから、ビートルズ仲間から、ビートルズのGet Backが劇場公開されるとの情報をもらいました♪

ルーフトップコンサート部分のみ、2月9日~13日までIMAXで上映されるとのこと。

大きなスクリーンで観られるなんて!近くでもやっていたらいいなと思います(^^)v

natalie.mu