つるひめの日記

読書、映画、音楽、所属バンド等について日々の覚え書き。

特別展「国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅」へ行って来ました。

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先週、上野の東京国立博物館・平成館で開催されている「国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅」を鑑賞して来ました。

平日にも関わらず、混んでいて入場まで30分近く待ちました。

 

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(奥に小さく見える建物が平成館です)

 

たまに京都を訪れると寄りたくなるのが、駅から徒歩15分ほどにある東寺の仏像で、以前から、東寺講堂内の仏像に静かに対峙している時間が好きでした。

 

何年か前に来た東寺展も行きましたが、今回のはこのチラシにあるように、空海が作り上げた曼荼羅の世界を体感出来る講堂安置の21体の立体曼荼羅のうち、史上最多となる国宝11体、重文4体、合計15体が出品される他、彫刻、絵画、書跡、工芸など密教美術の最高峰が一堂に会したものでした。仏像は360度、グルっとどの角度からも見られ、まさに圧巻でした。

 

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今回はたくさんの仏像はもとより、エキゾチックで色彩豊かな巨大な曼荼羅も色々見られたのがなによりの収穫でした。

 

密教の教えでは、大日如来は宇宙そのものであり、その大日如来を先ず中心に配してからの、曼荼羅の中での仏像の配置の順番を説明していた映像もあり、それもなかなか興味深かったです。

 

空海密教を求めて31歳で中国に渡り、約2年間の滞在でそのすべてを修め、806年に帰国した後、823年に東寺を賜り、真言密教の根本道場としたそうです。

 

インドで成立した曼荼羅は、仏の世界を表したものだそうで、複雑な密教の世界観を視覚的に表すことから布教に適し、アジア各地に普及したそうです。

密教の教えを分かりやすく表現したものが曼荼羅だったのですね。

 

空海長安で、両界曼荼羅を伝授されますが、「密教は奥深く、文章で表すことは困難である。かわりに図画をかりて悟らないものに開き示す」(『御請来目録』)と語るように、イメージの力を重視したそうで、その曼荼羅をよりリアルに伝えるために具現化したのが、東寺講堂に安置された21体の仏像から構成される立体曼荼羅だそうです。

 

 

会場内は撮影禁止でしたが、象に乗る仏法の守護神である「帝釈天騎象像」のみ撮影OKだったので、特にそこは撮影する人で混み合っていました。

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どの角度から見ても、かっこいいです(笑)

 

とても見応えのある、展覧会でした。

帝釈天像に限らず、色々な仏像を見つめていると、厳かで神聖な気持ちになるし、心の内を見透かされているような心地にもなりました。皆そうなのかな。

 

見終わって、一緒に行った友達に、「自分の中の、欲とかの下らない煩悩が消えて行きますようにって祈りながら見た。」とふざけて言ったら、「お参りに来たんじゃないんだから」と笑われました('◇')ゞ

 

同じく空海に所縁のある、高野山も40年前に一度行ったことがありますが、また訪れてみたくなりました。

 

空海と言えば、1年前くらいに『空海』という映画を観ましたが、こちらは空海の歴史映画かと思ったら、後半は空海より黒猫が主役のような話でイマイチでした。

CGは凄く映像は綺麗でしたが。

 

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ツツジの花もまだ綺麗でした♪