つるひめの日記

読書、映画、音楽、所属バンド等について日々の覚え書き。

軽井沢・小野家の別荘と、坂戸市にある聖天宮を見て来ました。

 

早いものでもう8月も終わりですが、この夏は軽井沢へ旅行に行って来ました。

 

数か月前、軽井沢が舞台の奥田英朗・原作『ウランバーナの森を読んだので、この機会に小説に出て来たオノ・ヨーコさんちの別荘を是非一度見てみたいと思いました。

 

この『ウランバーナの森は、ジョン・レノンを主人公に、ジョンが軽井沢でひと夏過ごすコミカルなファンタジー作品です。

 

レンタサイクルを借りて、先ずは静かな雲場池へ。

 

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合わせ鏡のような風景がとても綺麗でした。

 

それから、旧軽井沢銀座入口手前にある「軽井沢ニューアートミュージアムへ寄りました。

 

knam.jp

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こちらの美術館はミュージアムである2階は有料ですが、この1階にあるギャラリーは無料で観覧出来、広々とした空間が広がるその1階には他に、書店、ショップ、カフェなどが入っていて、座り心地の良い椅子も色々置いてあり、そこに座って販売書籍を自由に読めます。

 

 

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(万平ホテル・HPより)

 

そこから別荘地の森の小道を走り抜け、小野家の別荘は万平ホテルのそばということは分かっていたので、先ずは万平ホテルに行き、ホテルのオープンカフェテラスで、ジョンレノンが滞在当時よく飲んでいたというロイヤル・ミルクティを注文して暫し休憩しました。

 

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緑の景色と心地よい風が気持ちよかったでした。

 

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(ホテルの展示室にて)

 

そしてホテルマンの方に、小野家の別荘の場所を訪ねてみたら、お客さんによく訊かれるみたいで、地図を渡され手慣れた説明で教えて下さいました。

 

ホテル第一駐車場にある裏の道に続く階段を降り、前の細い道を少し行って行き止まりで右に曲がったら左手に直ぐに見つかり、ホテルから3分程度の場所にありました。

 

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ネットの写真で見たことはありましたが、とても広い敷地内に小ぢんまりと建っていて、門から建物までは結構距離があり、広大な庭が広がっていました。

 

これだけ広ければ、ジョンと息子のショーンが鬼ごっこをしても思いっきり駆け回れそうです。

 

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もう何年も使っていない様子でしたが、この前で写真を撮ったり、暫し『ウランバーナの森』でのジョン一家に思いを馳せたりしていました。

 

ジョンは夏に軽井沢を訪れていた時は、よく万平ホテルに宿泊していたようですが、こちらの別荘にもきっと滞在していたことがあるのでしょうね。

 

この小説でのジョン一家の滞在先はこちらの別荘で、お手伝いのタオさんがお盆の仏壇の飾り付け準備をしているのを不思議に思ったジョンに、飾り付けやお盆の言われについて説明するシーンなど色々思い出されました。

 

tsuruhime-beat.hatenablog.com

 

「ウランバーナ」の語源はサンスクリット語で「苦しみ」から来ているそうで、詳しくは以前書いた↑こちらの感想に書かれていますが、

 

私の実家のお盆は7月なので、ちょうど先月母の新盆の為お寺で法要して頂いた時に、法要の後住職さんからのお話で、偶然にも小説と同じお盆の由来についての説明があり、「おぉ!ウランバーナと同じだ。」と思いました。

 

この小説でお手伝いタオさんはお盆のことを正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と説明していて、住職さんは「盂蘭盆」と言われていましたが、私も会(え)が付かない盂蘭盆の方が聞き覚えというか言葉に馴染みがありました。

僧侶が地獄に落ちた母をなんとか助けたいとの由来は、小説と同じでしたが。

 

その住職さんの話を聞きながら、昔子供の頃お盆になると家の前で、母と一緒に祖父母の迎え火や送り火を焚いた懐かしい情景を思い出していました。

 

 

小野家の別荘の後は、この小説で最初と最後の場面に出て来た「二手橋」に行ってみました。

二手橋は、旧軽井沢銀座の一番奥の方に位置しています。

 

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小説の中で最初ジョンは、旧軽井沢銀座の行きつけのパン屋さんで母に声がそっくりの女性の後を追ってこの二手橋付近まで行き、小説の最後では、家族やお手伝いさんと共に、近くを流れる矢ヶ崎川で精霊流しをするため、この二手橋まで提灯を持って向かう描写がなんとも風流がありました。

 

でも、この川の下に降りていく道は見当たりませんでしたが。

 

この時、「橋にはこの世とあの世を繋ぐ端の意味もある。」

とのタオさんの台詞をこの二手橋で思い出し、なんだかジョンと亡くなった母の魂が近くにいるような感じがしました。

母の実家もこの軽井沢からわりと近い場所だったので。

 

 

ところで、お盆とは祖先の霊を祀る行事ですが、普段私は、このお盆やお彼岸でのお墓参りの時しかご先祖様に向かって祈ったり思いを馳せることはほとんどないのですが、

皆さんは日本最古で最強の言霊と言われている「とほかみえみため」という祝詞はご存じでしょうか?

 

この言葉を唱えると、祖先の霊を祓い清めるとともに、あらゆる運気が向上していくと言われているそうですね。

 

私も以前、神社関係の仕事をしている長男から聞きかじっただけで詳しくはないのですが、「とほかみえみため」とは、「遠津御祖神、十神のすべての神様、微笑んで下さい。」という意味で、「微笑んで下さい」とは「感謝します」の意味が含まれているそうです。

 

「遠津御祖神、十神のすべての神様」とは、先祖から宇宙の根元神まで全てを含む「全宇宙」を意味しているそうで、神に繋がる言葉だそうです。

 

普段は無信心の私で、山や森などの自然界に神が宿っているというような八百万の神はなんとなく信じてはいますが、唱えるだけで開運に繋がるならとても簡単なので、気付いた時には心の中だけでも数回唱えるようにしています。

 

 ☆ ☆ ☆

 

軽井沢の帰りには、鶴ヶ島ICで一旦高速を降り、埼玉県・坂戸市にある中国台湾の寺院である聖天宮に寄ってみました。

 

 

www.seitenkyu.com

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昨年書いた台湾映画『幸福路のチー』感想の記事で、伊香保にある台湾寺院の写真もUPした時のコメント欄で、坂戸市にもあるらしい台湾寺院にも行ってみたいと書いたら、ブログ仲間であるsmokyさんがここに行かれた時の記事をUPして下さり、その写真を見て益々行ってみたくなったのでした。

 

この五千頭の龍が昇る聖天宮とは、中国台湾三大宗教の一つ道教のお宮で、「道教」のお宮の中では日本では最大級の規模を誇るそうです。

 

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聞きしに勝る絢爛豪華な造りで、屋根などの上には昇り龍がいっぱいで、伊香保で見た台湾寺院よりも更にインパクトがありました。

 最後に、とても素敵な寺院も拝めた旅でした。

 

読んで頂きありがとうございました(^^)/