つるひめの日記

読書、映画、音楽、所属バンド等について日々の覚え書き。

『運命を拓く』『あちらにいる鬼』~ブログ仲間のオススメ本。

 

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こんばんは!

今日は、はてなブログ仲間が以前紹介されていた本を読んでみた感想を二つほど。

 

先ずは昨年lunaさんがブログで紹介されていた、中村天風・著『運命を拓く』

 

日露戦争に諜報員として満州の野で死線をかいくぐり、奔馬結核で死に魅入られ、東西の哲学者、宗教家を訪ねても得られなかった、人生の意味。失意の果てに旅先で偶然に会ったヒマラヤのヨガの聖者に導かれ、遂に得た「積極的人生」の教え。幾多の人々を生き生きと活かした、哲人天風が説く感動の教え。 <内容紹介より>

 

昨年末に図書館で借りてうっかり貸出期限が過ぎてしまい、再度予約して先月読み終えた。読みやすく、色々共感できとてもためになった。

 

著者の本は私は初めてだったけれど、書店のビジネス書コーナーには天風コーナーが設けられているくらい現在でも人気のようだ。

 

今まで多くの著名人や財界人が座右の書として、天風さんの本を挙げているそうで、野球の大谷選手も渡米前にこの『運命を拓く』を読んで、多大な影響を受けたそうだ。

 

何度も死線をかいくぐって来た著者が、ヨガの聖者に導かれ、ヒマラヤ山脈麓の村で2年半修行。その数々の壮絶な体験から導かれ確信に至った、


「ポジティブシンキング」
「考え方ひとつで、人間はどうにでも変われる」

ということを本書で強く訴えていた。

 

「心の思考作用と、宇宙を司る宇宙本体の創造作用は、本質的に一つのものであるから、思いや考え方が積極的であれば積極的なものが出来、消極的ならば消極的なものが出来る。」


宇宙本体からはその人間の思考通りに、微妙な力が働き出し、結果そのようになる真理が出来ているのだそうだ。

 

この辺りを読んで、「引き寄せの法則」ともよく似ていると感じた。

 

体に弾丸を受けた二人の兵士が、自分はもうダメだと弱気になっていた軽傷の兵士は助からず、重症だったけれど強い信念を持っていた兵士は回復したとの著者が実際目撃した例えも興味深かった。

 

「この大宇宙の中には、精気というものがあり、積極的に考えればプラス(正)の気が入って来るし、消極的に考えればマイナス(負)の気が入って来る。」

なので、「病や運命に対して、最も良い結果を望むならば、心配や悲観というものは絶対に無意味だと考えなければならない。」と説いている。

とはいっても、不治の病など危機に直面してしまった時に、悲観するなと言われても私自身には無理だと思うけど、この本を読む前と後とでは、その時の心構えは違ってくるように思える。

 

著者自身もあらゆる医者が匙を投げた著者の病が完治し、長い寿命を堅固に生きることが出来たと書かれている。(著者は1968年に92歳で亡くなっている。)

 

絶対の宇宙真理として、自分自身の思いや考え方が良くも悪くも自分自身をつくり上げているのだから、常に歓喜と感謝とを心から失わないようにして、ポジティブシンキングを心掛ければ、「自然に人生に光明が閃いてくる。」のだそうだ。

 


関連した話で、人間は、朝から夜にかけて時間の推移によって、気分も明るさから暗さへ変化する傾向にあると何かで読んだことがあるけれど、特に夜寝る前にはマイナス思考に陥ってしまう習性があるらしい。自分もそうだけれど。

そんな時は、過去楽しかったことを思い出したり、ラジオをタイマーで微かに付けて、意識をそちらに向けて、余計な不安を紛らわすと良いようだ。

 

また、過去に囚われ未来に悲観するのも脳の仕業とも聞いたことがある。


不安感が膨大している今の世の中こそ、良い事にももっと目を向けて、少しでも穏やかに過ごせたらいいと思う。

 

その効果が科学的に証明されている瞑想の習慣でも、また今流行りの脳科学の本でも読んだことがあるけれど、心には(または脳には)、宇宙からの無限の力を自分の生命へ受け入れるパイプのような働きがあるということが、この本によってより実感出来た。

 

今は特にポジティブシンキングでいるのも難しいい状況だけれど、せめて積極的言葉を心掛けて、なるべく消極的な言葉を使わないようにしていきたい。

 

銀行の頭取まで上り詰めた人が、43歳のときに突然すべての地位と財産をなげうって
「統一哲医学会」(後に、天風会)を立ち上げ自身の哲学を全国行脚したりで広めたということ自体本当に凄い方だなと感じた。

 

力強い言葉で語りかけていてとにかく元気が出る本だったので、天風さんの他の本も色々読んでみたいと思ったし、不安が増大している今この世の中にこそオススメ本ではないかと思う。

 

  ***

 

もう一冊は、smokyさんがやはり昨年ブログに感想を書かれていた、『あちらにいる鬼』井上荒野・著。

 

昨年発売された当時も気になっていたけど、smokyさんの奥様も絶賛されていたそうなのでこちらも図書館でリクエストして読んでみた。
表紙が女性の裸体の絵なので、借りる時ちょっと恥ずかしかったけれど(笑)

 

著者の父である、作家・井上光晴とその妻、そして瀬戸内寂聴をモデルに、その長い三角関係の心模様と人生が小説として描かれていて、特に光晴の妻と寂聴さん二人の間に友情や連帯感のようなものが生まれたり、それぞれの心の変化が興味深かった。

 

作家同士である著者の井上さんと寂聴さんは今は友人関係だそうで、この小説を書くにあたって、寂聴さんから全面的な協力があったらしい。


寂聴さんが出家した時の様子なども詳しく知ることが出来て、寂聴さんの自伝を読んでいるようでもあった。

 

小説の描写では見た目冴えない様子なのに、弁が立ちプレイボーイで個性際立っている
井上光春さんとはどんな人物なのか、思わず写真を検索してしまったけれどイメージ通りの方だった。

その奥ゆかしくて素敵な妻も小説を書いていたという件も興味深かった。

 

最初から最後まで引き込まれるように読め面白かった。

 


同じくはてなブログ仲間である、のんちさんが以前紹介されていて、その後smokyさんも感想を挙げられていた漫画『僕はビートルズも、そのうち是非読んでみたいと思った。全巻読むのは時間がかかりそうだけど、ストーリーが映画『イエスタディ』にも少し似ているそうでこちらもとても面白そうだ。

 


そのsmokyさんのブログで先週、ビートルズハンブルグ時代を描いた懐かしい映画『バック・ビート』をDVDで久しぶりに観られた感想をUPされていたけど、その劇中ビートルズ再現演奏でドラマーを担当したのは、デイヴ・グロールとの記載から、私がフー・ファイターズの来日公演を過去2回見た話になったので、2006年に今はなき懐かしの新宿厚生年金会館でのアコースティックライブでも演奏された、シンプルなオススメの2曲を序に紹介しておこうと思う。

 
カート・コバーンが亡くなりニルヴァーナ解散後、新しくつくったロックバンド、フー・ファイターズでは、デイヴはヴォーカル&ギターを担当していてポールとも色々共演している。

ポールはポールでももちろんポール牧ではなく、ポール・マッカートニーの方である('◇')ゞ

 

 

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