つるひめの日記

読書、映画、音楽、所属バンド等について日々の覚え書き。

絵本の読み聞かせ『おかしなこともあるもんだ』

 

 

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今日は図書館での読み聞かせ担当日だった。

今日読んだのはこの絵本。いしいひろし作『おかしなこともあるもんだ』。

 

ある日オオカミの家の庭で一匹の羊が泣いている。

暑いので毛皮を脱いでお昼寝をしていたら、失くしてしまったという羊。

毛を脱ぐ羊がいるなんて、とオオカミは不思議に思いながらも親切に一緒に毛を探してあげるお話だ。

 

疲れた羊をおんぶしてあげながら一緒に探していると、木立に白いフワフワしたものが浮かんで来て、「あれです!」という羊の言葉に、オオカミは慌てて追いかけて、

飛びついて、つかまえたらその先は崖だった。

「ああ!落ちちゃう!」と思ったら、そのフワフワしたものにつかまって、オオカミは浮かんでいた。

 

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 オオカミに毛を見つけてもらった羊は、これでお家に帰れますと喜ぶ。

おうちはどこ?と聞くと、「空です!」との答え。

見上げると、羊の仲間がたくさん浮かんでいた。

羊は羊でも、羊雲だったんだ(笑)

 

崖から落ちると思ったら、ぶら下がっているオオカミと、最後のページで舌をペロっと出しているオオカミの表情がユニークで好き。

 

タイトルの「おかしなこともあるもんだ」と首を捻りながら何度かつぶやくオオカミの表情もとぼけた感じでユニークだし、ラストでは羊を襲わないオオカミ自身を、おかしなこともあるもんですね、と結んでいて洒落ているなと思った。

オオカミは、悪者として登場してくることが多いけど、このオオカミは優しくて愛嬌がある。

 

先日「東京子ども図書館」から講師を招き、読み聞かせの講習会があったが、子供をひきつける絵本の持つ共通点とは

・親しみやすい、魅力的な主人公がいること。

・お話がしっかりした一本の筋で進むこと。

・子供が納得し、安心出来る結末を持っていること。

・オリジナリティの絵がきちんと描かれていて、お話の内容とあっていること。

などだそうだ。

 

大人が絵本を選ぶときは、何か教訓めいた、ためになる絵本を選んだりもするけど、子供は、もっとストレートに感じるままに楽しんでいるとのこと。

 

今回の絵本は、私が単純に楽しいと感じたからこれにしてみた。

今回も真剣に聴いて下さった親子の皆さん、ありがとう!

 

この羊が出て来る絵本にちなんで、今夜、皆さんもぐっすり眠れますように。

羊が一匹・・・羊が二匹・・・☆☆☆